「気密性」と「断熱性」ってなに?両者の違いや重要性を解説

公開日:2024/03/15   最終更新日:2024/01/04

注文住宅 高気密・高断熱
住宅購入において、気密性と断熱性は欠かせない要素です。これらは快適性の実現に不可欠であり、適切なバランスが求められます。この記事では、気密性と断熱性の違いやメリットのほか、高気密・高断熱の家がどのように快適な生活を実現するのかを解説。気密性・断熱性の高い家を建てようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

気密性と断熱性ってなに?両者の違いを解説

住宅を建設または改築する際に、気密性と断熱性は考慮すべき重要な要素です。これらの性質が高めれば、快適な居住空間を確保し、エネルギー効率の向上が可能になります。

こちらでは、気密性と断熱性の違いについて詳しく解説し、住宅においての重要性について探りましょう。

断熱性とは?

断熱性とは、外部から熱や空気を伝わりにくくする性質のことです。断熱により、室内の気温を一定に保ち、居住者にとって快適な環境を提供します。

断熱性の主な役割は、外気温の影響を最小限に抑え、居住空間を一年を通じて適切な温度に保つことです。

気密性とは?

気密性とは、住宅の隙間を減らして外気の侵入を防ぐ性質のことです。つまり、住宅が風や寒さから遮断され、室内外の空気の出入りが少なくなります。

気密性の高い住宅は、季節や気象条件に左右されず、内部の快適な温度を維持できるのです。

気密性と断熱性の重要性

気密性と断熱性はなぜ重要なのでしょうか?こちらで、高気密・高断熱な家を建てるメリットとデメリットについて解説します。

気密性が高い家のメリットとデメリット

気密性とは、家の外部と内部を隔てる壁や窓の部分における、空気の漏れにくさを指します。気密性が高い家は、外部からの風や温度の変化に対して非常に頑強であり、室温を一定に保てるのです。

逆に、気密性が低い家は外気が室内に侵入しやすく、室温が不安定になりがちです。しかし、高気密な家は冷暖房の効率が向上し、エネルギーコストを削減できます。

また、高気密な構造は結露を防ぐため、断熱材や窓枠などの材料が長持ちし、断熱性能を長期間維持するのです。さらに、高気密の家は外部の騒音も遮断し、静かな環境を提供します。

断熱性が高い家のメリットとデメリット

断熱性は、家の外部からの熱の侵入や逃げを制御する能力を指します。断熱性が低い家は、季節の変化に敏感で、エネルギー消費が高くなりがちです。

しかし、断熱性が高い家はこのような心配がありません。冷暖房の効率が向上し、エネルギーコストの削減が期待できます。

また、高断熱性は快適な室温を保つだけではなく、家の耐久性も高めます。先述のとおり、結露を防ぐことで、建物の構造に対する負荷の軽減がそのひとつです。

メンテナンスにかかる費用を節約する効果も期待できます。このように、高い断熱性をもつ家は、居住空間内の温度を安定させ、快適な環境を維持してくれるのです。

高気密・高断熱な家を建てる際の注意点

高気密・高断熱の家を建てる際、気密性と断熱性のバランスを取ることが不可欠です。気密性を高めすぎると換気が不足し、健康に影響を及ぼす可能性があるため、充分な換気システムを導入しましょう。

また、断熱材の選択や施工方法にも注意を払い、エネルギー効率と快適性両方の追求が求められます。さらに、高気密・高断熱な家を建てるには、適切な材料と工法が必要であり、コストがかかります。予算オーバーしないよう注意しながら建築計画を立てましょう。

高気密・高断熱の家を見分けるには?

家を建てる際、高気密性と高断熱性は重要な要素として強調されています。多くのハウスメーカーや工務店がこれを宣伝していますが、実際にはどのようにして性能を評価し、選択すべきか迷うのではないでしょうか。

ここからは、気密性と断熱性について、それぞれの重要性と違いを明らかにします。また、これらの性能を評価するための指標についても紹介します。

まず、気密性について、評価に使用される主要な指標は「C値」です。この値が小さいほど、建物は高い気密性能をもっています。一般的な目安として、C値1.0以下が望ましいとされています。

断熱性の評価に使用される主要な指標は「UA値」です。UA値が低いほど、建物は高い断熱性能をもっています。一般的な目安として、UA値0.6以下が望ましい数値です。

気密性と断熱性は、建物の性能を向上させるために密接に関連していますが、それぞれ異なる側面をもっています。両者は建物のエネルギー効率を向上させるために協力して重要な役割を果たしているのです。高気密性は外部の環境からの影響を制御し、高断熱性は室内の熱を保持するために必要です。

これらの性能はバランスを取りながらの考慮が大切で、建物の快適さとエネルギー効率の最適化に役立ちます。したがって、住宅の建築や改築の際にはUA値とC値の両方を確認し、適切な選択をする際の参考にしましょう。

まとめ

気密性と断熱性は住宅にとって極めて重要な要素です。適切なバランスを見つけることが、快適な生活を実現するカギといえます。

高気密・高断熱住宅は省エネルギー性や耐久性を提供しますが、コストと換気に関する課題も存在します。住宅を建てる際には、気密性と断熱性について慎重に考え、最適な条件を見つけることが大切です。

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