注文住宅の建築コストを安く抑えるテクニックについて解説!
コストがかかると考えられがちな注文住宅ですが、かけないでおけるというメリットもあります。中でも抑えることができるのは建物本体工事費用、付帯・別途工事費もやり方によっては抑えることもできるでしょう。ここでは注文住宅の建築コストを抑えるテクニックについてお話していきましょう。
注文住宅を建てる際にかかる費用の内訳
建物だけにかかる費用に注目すると、内訳は建物本体工事費が70%、付帯・別途工事費が20%、諸費用が10%となっています。つまり、注文住宅のコストを抑えるには、建物本体工事費に着目するのが近道です。
建物本体工事費
足場などを組み立てる「仮設工事費」やコンクリートで基礎を造る「基礎工事費」、家自体を建てていく「木工事費」、屋根や外壁を貼っていく「外装工事費」、壁紙やフローリングを張っていく「内装工事費」、空調などの設備を取り付ける「設備工事費」、注文住宅だからこそかかる「設計料」、以上が建物本体工事費の内訳になります。
付帯・別途工事費
外回りを整える「外構工事費」や、敷地内まで引き込む「水道管・ガス工事費」「照明やエアコン、カーテンなどの購入・取り付け費」、家を建てるまでの「地盤調査費」「土地改良費」、そして古い家の「解体費用」も付帯・別途工事費に含まれます。
諸費用
工事請負契約書に貼る「印紙代」や「手数料」「不動産取得税」「消費税」などの税金が、諸費用の主な要素になります。
注文住宅の建築コストを安く抑えるテクニック
それでは建物本体工事費の見直しには、どのような方法があるかを具体的に見ていきましょう。
小さな家にする
建物本体工事費を抑えるためには、小さな家にすることが一番です。部屋数は多すぎないか?リビングは広すぎないか?などをチェックしてみましょう。
部屋数を削ることで壁やドアも少なくなるため、コスト削減効果は絶大です。壁のかわりに可動式のパーティションを置くなど、間取りの単純化も検討してみましょう。
凝りすぎた家はやめる
デザイナーズハウスなどおしゃれな家は魅力的ですが、コストの面で見るとベストな選択とはいえません。凹凸の多い家は、壁や屋根の面積が増え、内外装費や将来的なメンテナンスコストがかかってしまいます。設計料が大きくなるのも凝った家のデメリットといえるでしょう。
収納の数は絞る
収納が多いのは便利ですが、木工事費がかさみます。玄関にシュークローク、キッチンにパントリー、寝室にウォークインクローゼットと、バラバラに作るのではなく、一箇所に大きな収納を作るのはコストダウンに有効です。
オプションは絞る
浴室乾燥機や食洗機など、注文住宅には魅力的なオプションがそろっていますが、新築時の取り付けを諦めるのも一つの手です。つまり必要性を感じてから設置を検討することで、無駄な設置費を削減できるため、設備工事費を浮かすことができます。
水回りは集中させる
トイレや洗面は2階にもあると便利ですが、設備工事費や屋内配管の費用がかかります。トイレや洗面、バス、キッチンはそれぞれ1箇所に集中して設置することで、屋内配管の費用を抑えることができますし、将来的なメンテナンス費用も抑えられるでしょう。
施主施工・施主手配を検討する
自分たちで可能な作業をセルフで着手するのは、コストダウンに有効です。外構の門から玄関までのアプローチ制作や、ウッドデッキの組み立てなど、施主施工に挑戦してみましょう。
また、照明やエアコンなどは自分自身で手配することで、コストダウンが狙えることもあります。付帯・別途工事費の削減になりますから、住宅メーカーや工務店と相談しながら施主施工・施主手配に挑戦してみてください。
コストダウンのし過ぎは住みにくさの原因にも!
コストダウンできるに越したことはありませんが、やりすぎには要注意です。行うべきは全面的なコストダウンではなく、コストをかけるところと、かけないところをしっかりと判断して、優先順位を明確にすることです。
優先順位を付ける
すべての面にこだわるのではなく、毎日使うキッチンは最も重要、洋服が好きだからクローゼットは次に重要といった風に、こだわりに優先順位を付けましょう。コストをかける・かけないの判断ができるのも注文住宅のよい点です。
削るべきではない費用を見つける
とりわけ帯広地域の場合、断熱材のグレードを落とすことは、光熱費の上昇につながります。将来的なメンテナンス費用のカットを考えるなら、外装はサイディングではなくタイルを選ぶべきでしょう。
住み続けるコストがかかる家は、住みにくい家ということができます。将来的なコスト削減につながる箇所のコストを削減しすぎるのは、あまりよい方法とはいえません。
何でもかんでもコストを削ってしまうのは、あまりおすすめできる方法ではありません。おすすめはコストをかける・かけないのメリハリを付けること。こだわりポイントや将来のコストカットにつながるところは、新築のうちにコストをかけたほうがよいです。何でも思い通りになるのが注文住宅のメリットですが、コストダウンを考えるなら、コストのメリハリを付けられるのが注文住宅ととらえなおすことが必要です。